スウェーデンのコロナ感染が収束に向かう、日本の医学者やマスコミはこの事実をどう説明するのか。
スウェーデンでコロナが大流行しているころには、マスコミが鬼の首でも取ったかのように、スウェーデンのコロナ対策はやっぱり失敗だったと盛んに報道していましたが、最近さっぱり報道されなくなりました。その後、どうなったのか調べてみると、6月から規制は大幅に緩和され日常生活に戻っているようです。
スウェーデンでは、ロックダウンを行わず、マスクの着用義務も無し(交通機関ではマスク着用を推奨という程度)という緩い感染対策で、国際的に批判を浴びていましたが、マスコミの期待に反して、ロックダウンなどの厳しいコロナ対策を行ったにもかかわらず爆発的に感染したイギリス、アメリカなどを下回る感染状況のまま、収束に向かっています。規制を大幅に緩和した現在の10万人当たりの感染者数は、非常事態宣言を継続している日本とほぼ同数、イギリスの十分の一以下となっています。コロナワクチンの接種率は、6月28日時点でスウェーデン35%、イギリス57%ですから、ワクチン接種率が上がって感染者が減ったのでもなさそうです。
マスクに感染防止効果はないと言うのはデマだと、日本のマスコミは言っていますが、スウェーデンの感染状況はどのように説明するつもりでしょうか。日本の医学者やマスコミはもっとまじめに、事実と向き合って欲しいものです。
ちなみに、スウェーデンでは6月に内閣不信任案が可決され内閣が総辞職しましたが、その理由はコロナ対策の失敗ではなく、アパートの家賃上限撤廃という政策でした。スウェーデン国民はコロナ対策に特に不満はない様です。
■6月1日からスウェーデンにおける新型コロナ規制が段階的に緩和へ2021年5月30日
スウェーデンでは、気候の変化と新型コロナワクチン接種の拡大が相まって、新型コロナ感染者数は減少傾向にあり、数々の規制が6月1日から5段階に分けて緩和される。2021年5月28日現在で18歳以上の人口に対して約40%が1回目の接種を、そのうち約15%が2回目の接種を終えています。
休業状態だった映画館や演劇場、アミューズメントパークが営業再開、またイベントにおいて観客入りが可能、レストランなどではアルコール提供時間が20時までから22時まで、開店時間を22時30分まで延長、などが今回の注目すべき変更点です。
■不信任決議を受けた首相が辞意表明、解散総選挙は選択せず2021年6月30日
スウェーデンのロベーン首相は6月28日、野党が提出した不信任案が可決されたことを受けて辞意を表明し、内閣総辞職した。不信任案が提出された要因は、ロベーン首相が掲げた新築アパートの家賃上限撤廃計画とされる。これは、慢性的に続く賃貸住宅不足を是正すべく、家賃上限規定を撤廃し賃貸住宅建築を促進するというものだが、家賃の高騰を誘発すると以前から反対の声が出ていた。
スウェーデン国内の規制緩和は、7月1日から2段階目に移行します。主な内容は以下のとおりです。
(1)集会等の参加人数の上限引き上げ (2)私的な集会のためのスペースの貸出しは最大50人を対象として可能 (3)スポーツ競技大会の参加選手の上限を900人に引上げ。 (4)屋外デモンストレーションは最大1,800人の参加が可能 (5)見本市に対しては、市場や遊園地に対する制限と同様の制限とする。 (6)レストランの屋外営業時間制限の廃止。屋外の座席に対する人数制限も廃止。
■首相再任のロベーン新政権が発足、閣僚は全員留任2021年7月15日
スウェーデンのロベーン首相は7月9日、新政権を発足させた。閣僚は全員が留任。ロベーン首相は組閣後の会見で、9月からの次期国会会期中に政府が取り組むべき優先事項として、「雇用」「安全保障」「気候」「福祉」の4項目を提示。新型コロナウイルスについて、同国は依然としてパンデミックの渦中にあるとし、感染抑制に引き続き注力していく考えを示した。
■新型ウイルス感染対策、緩和した6カ国のその後 デルタ株やワクチン供給の影響は2021年7月17日
ほとんどの国と異なり、スウェーデンは独自路線を歩んでいるが、それでも、レストランの営業時間の短縮や施設の混雑緩和のための制限を実施した。制限の一部はすでに緩和されており、7月1日には3000人を上限に有観客でのスポーツイベントの実施が可能となった。店舗の営業時間の制限も廃止された。15日からはさらに多くの制限が廃止となる。
今春以降、感染者数は急激に減少している。ワクチン接種者が増えたことや、暖かい季節になり屋外で過ごす時間が増えたためだ。しかし、デルタ株の拡大への懸念から、スウェーデンに入国する人のほとんどはウイルス検査を受ける必要がある。
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