アメリカの各地で「死体花」が一斉に開花するという極めて珍しい現象の渦中にある2016年の夏。そして、21世紀に入ってからのその開花数の増加は異常と言えるものであることも明らかに
2016年8月8日の米国エポック・タイムズより
・Epoch Times
ショクダイオオコンニャクは、サトイモ科・コンニャク属の植物。インドネシア、スマトラ島の熱帯雨林に自生する。7年に一度2日間しか咲かない、世界最大の花として有名になった。
その強烈な腐臭から死体花 (corpse flower) とも呼ばれる。
死体花(ショクダイオオコンニャク / 学名 Amorphophallus titanum)
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ニューヨークでは、第二次大戦開戦の1939年以来77年ぶりの開花
「死体花」という花の名前だけは以前から知っていまして、これは「開花した時の匂いが腐敗した死体のよう」だというところから来ているのだそうですが、これは、滅多に開花しないものであるのだそうです。
上の Wikipedia では、「7年に一度しか咲かない」とありますが、実際にはそのような規則性があるというより、「いつ咲くかわからない」というようなものであるようです。
というのも、今年、アメリカのニューヨーク・ブロンクスにある植物園で、この死体花が開花したのですが、この植物園にある死体花がその前に開花したのは、何と 1939年のこと
つまり、77年ぶりに開花したのだそうです。
ニューヨークの死体花の開花を知らせるイタリアのメディア
・ecoblog.it
2010年7月に、東京都文京区にある小石川植物園でこの死体花が咲いたのですが、その時も「 19年ぶり」だったということで、開花と開花の期間は特に決まったものではなく、とにかく非常に長い期間がかかるものだということはいえそうです。
そして、何十年ぶりに開花しようが、その開花期間は2日間のみです。
一般的に、開花というのは、そこから種をつけて繁殖していくことにつながるわけですけれど、この死体花の開花の「何十年に1度」というような素振りを見ていますと、この開花は、何となく「繁殖」というよりも、何か象徴的な感じはします。
そもそも、英語でも日本語でも「死体花」なんてストレートなネガティブ愛称をつけられている花を他にはあまり知らないです。
冒頭のエポック・タイムズによりますと、そのように開花そのものが稀少な死体花が、「今年 2016年の夏に、アメリカの各地で開花が相次いでいる」ということで、そのこともあり、記事のタイトルに「これは偶然、それとも何かの前ぶれ?」というような文言が入れられているようです。
エポック・タイムズによれば、今年、アメリカでは、
・インディアナ州ブルーミントン
・フロリダ州サラソタ
・ワシントンD.C.
・ミズーリ州セントルイス
・ニューヨーク
で、それぞれ死体花が開花したそうで、その中のニューヨークは、先ほどご紹介しましたように、「 77年ぶりの開花」であります。
2016年の夏にアメリカで「死体花」が開花した場所
・Googla Map
ちなみに、この花は基本的に夏に咲く花のようですので、77年前も夏に咲いたと思われますが、その 77年前の 1939年の夏には、ある出来事がありました。
1939年9月1日のナチス・ドイツのポーランド侵攻からの、
・第二次世界大戦の勃発
が、この年の夏の出来事でした。
死体花がニューヨークに開花した年から世界が死体だらけとなるというのは、皮肉ではあるにしても、偶然なんでしょうけれど、それから 77年も咲かなかったニューヨークの死体花が今年咲いたということは、またもいろいろとあるのですかね。
まあ、戦争はともかく、先ほどのように、アメリカの複数の場所で同時期に死体花が咲いたというのは、象徴的な意味を除いても、自然現象として確かにとても珍しいことだとは思います。
ちなみに、ベルギーのメイズ市にある植物園でも、今年7月の終わりに、死体花が開花したことが、AFP の「Rare ‘Corpse-flower’ blooms in Belgian botanical garden (稀少な「死体花」がベルキーの植物園で開花)」という記事で紹介されていました。
そしてですね。
冒頭のエポック・タイムズの記事には、さらに、とても興味深い資料へのリンクが提示されていまして、それは、米国ウィスコンシン大学マディソン校が記録していた、1889年から 2008年までの約 120年間のあいだの「全世界の死体花の開花状況」の資料でした。
以下のページです。
・Amorphophallus titanium Data Archive of Blooming: 1889-2008
基本的には、各国の植物園からの報告によるものだと思いますが、2008年までの 120年間での死体花の開花数は「 157回」でした。
この数字だけ見れば、1年間で 1.3回ということになり、「毎年、世界のどこかでは死体花が咲いている」ということになりそうなのですが、資料を見ると、それは違うのです。
一言でいえば、
「年代が進むほど、開花数が加速している」
のです。
その上昇の仕方は、曖昧なものではなく、何十倍、何百倍にも上るものです。
そして、年代として具体的にいうと、「 21世紀に入ってから異常に増えている」のです。
咲かない時は、全世界で 20年以上も咲かない時もあるのに、21世紀に入って以来、1年間で何度も何度も世界中で
ちょっと面倒かとも思いますが、その資料の年代と件数を上げてみます。
資料には開花した場所もすべて記載されていますが、イギリス、ドイツ、米国、オランダ、スイス、インドネシアなど世界各地からの報告となっています。
ウィスコンシン大学による1889年から2008年までの世界の死体花の開花数
・1889年 1 件
・1894年 1 件
・1901年 1 件
(この間23年間世界で一度も咲かず)
・1924年 1 件
・1926年 1 件
・1929年 2 件
・1930年 1 件
・1932年 1 件
・1934年 1 件
・1935年 1 件
・1936年 1 件
・1937年 2 件
・1939年 2 件
・1940年 1 件
・1956年 1 件
(この間24年間世界で一度も咲かず)
・1980年 1 件
・1985年 1 件
・1987年 1 件
・1994年 3 件
・1995年 2 件
・1996年 4 件
・1997年 1 件
・1998年 4 件
・1999年 5 件
・2000年 2 件
(ここから21世紀)
・2001年 7 件
・2002年 11件
・2003年 11 件
・2004年 13 件
・2005年 17 件
・2006年 10 件
・2007年 25 件
・2008年 26 件
\(^o^)/
・・・というようにですね。21世紀に入ってから、怒濤の「死体花開花ラッシュ」が地球で起きていることがわかったのであります。
2007年とか 2008年の開花の数は、もう 100年前の「数百倍の頻度」と表現しても構わないのではないでしょうか。
それにしても、こんなに長く統計をとり続けていた死体花の開花数の記録が、なぜ 2008年で止まっているのかは不思議な感じはします。
いずれにしましても、「 21世紀に入った途端」といってもいいほどの、この死体花の開花の数の激増の理由は何なのでしょうね。
ほとんどが植物園などで管理されているものだと思いますので、気温や天候状況などの影響は比較的受けにくいものと考えられますし、合理的な理由を見出すのは難しそうです。
まあ・・・何か、この「 21世紀に入ってから」という響きは、過去記事の、
・M6以上の地震が毎日起きている世界を迎えた中、シュタイナー学派の「21世紀前半から悪魔的存在が活動を開始した」とする見解を思い出してみる
2016/04/17
という記事に抜粋させていただきました、ルドルフ・シュタイナーの著作・講演等を訳されている西川隆範さんの、
1998年(666×3)に悪魔的存在が地上に誕生し、21世紀前半中にも活動を開始する、とシュタイナー学派は見ている。
という言葉を思い出したりもいたします。
ちなみに、それとは関係ないですが、実は、今再び急激なペースで、太陽に黒点が増えています。
つい先日まで「0」だったのが、先ほど「91」にまで一気に増えまして、もしかすると、いろいろと落ち着かない時期になるのかもしれません。
まあしかし、もう十分に落ち着かない時代でもありまして・・・。
死体花の開花が激増しているのを知っても、何となくガッテンした次第でした。
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