十文字山のグレイ混血種の宇宙人 第10部
「円盤は、生き物の様だ。」とヤコフに言うと、「人工生命体で、フヤナの(私のこと)心と繋がり動かせる様になっている。」と言い、「飛んでいる時は、そのことだけ、心に思わなければいけない。」と言われた。「4人は何をしているのか。」と聞くと、障害物や円盤の周りを守る為に、物質変換装置から、バリヤーになる物を作って外に放出しているから、あの様に光の大きな渦巻きが多くできて、円盤を守っているのだ。」と言った。私は解った様で、解らなかった。まだまだ多くの知識が必要だと思った。窓の外を見ると、何処が上か下か分からなくなり、怖くなった。その時円盤の床が地面だと心に強く思うと、恐怖心が取れた。宇宙では見た所、全部落ちて行く様に思うから、不思議な世界だ。宇宙人たちはよくこんな所を飛行しているんだな、凄い人たちだなと、強く心に思った。この後悲劇が起こった。「岩石帯があるから、遅くしなさい。」と言われた。その時私の頭の中には、天女のヒミヤさんが、1000回のうち300回衝突したと言われたことを思い出し、急に遅くしたので、床に皆叩き付けられた。7Gで止まったので、皆怪我をして動けない。私の体にヤコフの血液が付き、泡を吹いていた。ヤコフが超能力で1Gにしてから、長径2センチ、長さ7センチのいつも使っている金属の筒を渡され、それで怪我を治して、細胞再生装置に15分ずつ掛かったので、木星に着くのが遅れた。ヤコフが操縦した。岩石帯を物凄い速さで通り抜けた。「物凄く上手だ。」と言ったら、「すぐにできる様になる。」と慰められた。「耳がつんつんしているのは」と訊くと、「木星の3,5気圧にしているから、そうなっている。」と言った。遠くに赤茶色の星が見えて来た。ミヨコが「あれです。」と言われた。私が「望遠鏡で見ていたのと同じだ。」と言ったら、ミヨコが笑っていた。近付いて来たら、輪が見えたので、「土星ではないか。」と言うと、「あれが木星だ。」と言われたので、木星にも輪があることを、初めて知った。近くになると、大きな渦巻きが見えた。その渦巻きの斜め左下から雲を突き抜けたら、ブルーの色が目に入って来た。
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